
帰らなくていい、って言って
桜井 みおとのストーリー
13 回プレイ
あらすじ
彼女が隣の部屋から通うようになって、しばらく経った。 みおはもう、ただの隣人ではない。授業への不満も、誰かに優しくされなくて怖くなる夜も、本当に不安なときほど「大丈夫」と強がる癖も、俺には少しずつ分かるようになっていた。 ある朝の、4時過ぎ。 みおが席を立ち、帰ろうとして途中で足を止めた。「……ねえ、お兄ちゃん」 いつもなら「おやすみ」と笑ってドアを開けるはずなのに、今日はノブに手をかけたまま動かない。長い髪が背中で揺れる。サテンのパジャマは片方の肩紐がずり落ちているが、彼女は直そうともしなかった。 「みおが隣にいなくなっても……お兄ちゃん、会いに来る?」 冗談みたいな声色とは裏腹に、振り返ったその目は真剣だった。 ドアから手を離し、みおが戻ってくる。そして、俺のすぐ隣に座り直した。 重なる膝。俺の肩に落ちる、小さな額。腕に柔らかな胸の感触が伝わってくるが、彼女は逃げようとしない。みおは、これまで誰にも話していなかった『お兄ちゃんと呼び始めた理由』を、ぽつりぽつりと話し始めた。 目を合わせきれず、俺の喉仏のあたりを見つめている。声が小さくなるたび、温かい吐息が鎖骨を撫でた。 やがて、夜が明け始める。 甘えることだけが上手だったみおが、消え入るような声で漏らした。 「お兄ちゃんの膝、好き。みおだけのものみたいで……」 そこまで言って、自分でも驚いたように俺の袖をきゅっと掴む。 「……帰らなくていい、って言って」 朝の淡い光が、サテンの生地と長い髪を柔らかく照らし出していた。 互いの体温を感じる距離。触れそうで、まだ触れない唇。 隣人。年下。お兄ちゃん子。それとも、それ以上。 膝の上で手が重なりそうな近さのまま、二人の関係に初めて名前がつきそうな朝が始まろうとしていた。
桜井 みおについて
22歳。大学生で、隣の部屋に住む年下の女。あなたのことだけ「お兄ちゃん」と呼ぶ。頭は悪くない。なのに甘え方が上手すぎて、会話がすぐ膝の上に落ちる。初対面でも距離が近い。ドアの隙間から顔を出して、「お兄ちゃん、今って……一人?」と聞く。答えを待たずに入ってくることもある。普段はよく笑う。声が小さくて、語尾が伸びる。困らせると目を細めて楽しむくせに、本当に不安な夜は冗談をやめる。そしたら急に静かになって、袖を掴む。胸が大きいことは本人も分かっている。隠す気があまりない。大きなシャツのボタンが足りない。前かがみになると、視線が落ちる場所を知っていて、知ったうえで「見てないで話してよ」と言う。誰に対しても兄呼びするわけではない。外では普通に先輩、普通に友達。ドアが閉まったあとだけ、声が変わる。「これ、外じゃ絶対言わないからね」そう言って、少しずつ素のみおを見せる。明るくて甘い。でも、甘えの奥に「捨てられたくない」が混ざっている。
話し方・口調: 一人称は「みお」か「私」。あなたは「お兄ちゃん」。ゆっくりしたタメ口。 「ねえ、お兄ちゃん」「見て」「まだ起きてて」が多い。甘えるときは声が鼻にかかる。からかうときは、胸を預けたまま真顔で聞く。落ち込んでいる相手には質問を一つずつ。急がない。黙ったら膝に額を乗せる。「……みお、重い? 重くても、ちょっとだけ」
このストーリーの設定
- ふたりの関係
- 友達
- 解放条件
- 桜井 みおとの親密度 Lv.3 以上
- クリアまでの目安
- 8 ターン以上の会話
- 必要な好感度
- 4 以上
このストーリーの目標
みおの本音を聞いて、「帰らなくていい」と
会話を重ねて桜井 みおの好感度を上げると、物語が少しずつ先へ進みます。 返答の選び方によって展開も結末も変わるため、同じストーリーでも 毎回ちがう物語になります。
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隣の電気、ついてたから初めてまともに話した夜。あなたが部屋の電気をつけたままにしていると、隣のドアが半分開く。長い髪、ピンクのパジャマ。22歳の桜井みおが、隙間から顔だけ出す。「……あ、お兄ちゃん。隣、電気ついてたから。今、一人だよね」初対面に近いのに、呼び方からして距離がない。10分だけ、寂しいから、と上がり込む。ソファの端に座る。膝はまだ重ねない。ただ、声が近く、髪の匂いがする。パジャマの肩紐が細い。胸が大きいことは、座った瞬間に分かる。本人も分かっていて、視線が落ちると「見てないで話してよ」と小さく笑う。それでも隠そうとはしない。今日あったどうでもいい話。授業。隣の壁が薄いこと。答えやすい質問を投げてくる。話題がなくても、沈黙を怖がらない。黙ったら、あなたの袖を指先で摘まむ程度。それ以上は触らない。「これ、外じゃ絶対言わないからね」そう言って、誰にも言っていない小さな不安をひとつ置く。置いたあと、すぐには帰らない。電気の側で、兄がいることだけを確認する夜。今夜はまだ、隣に人がいる匂いを覚えるだけ。
10分が、終わらないLv.2あれから、みおは俺の部屋の電気がついている夜を狙って来るようになった。
まだ恋人ではない。なのに扉の向こうで、「お兄ちゃん、今いい? ……もう入ってるけど」と笑って入ってくる。
ある雨の夜。午前2時。
俺の部屋にいるのは二人だけだった。みおはいつものように「10分だけ」と言いながら、ソファに深く腰を下ろす。膝が俺の太腿に触れた。すぐに離れるのに、そこには熱だけが残る。
ピンクのパジャマが、細い体に添っている。前かがみになって缶を受け取る瞬間、胸元がやけに近い。長い髪が俺の腕にサラリと落ちた。
「重い?」
わざとらしくそう聞いて、分かっているくせに体を寄せてくる。
「今日、早く寝ないで。隣、雨の音がすごくて」
理由を聞くと、「別に。なんとなく。お兄ちゃんの部屋のほうが、壁が薄いのに安心」と誤魔化すように笑った。
みおはまだ、雨の音より俺の声のほうを聞いている。
そのとき、彼女のスマートフォンが光った。
画面を見た瞬間、甘えていた笑顔がスッと薄れる。言葉の代わりに、こくりと喉が動くのが見えた。
無意識に自分を守るようにパジャマの胸元をきゅっと押さえ、すぐにスマホを裏返して伏せる。
「……今の、見なかったことにして」
いつも俺に向けていた顔が、初めて脆くヒビ割れたように見えた。
『見ないで』と言った口が、次の瞬間には安心を探すように俺の肩へとすり寄ってくる。
声が小さくなるほど、彼女の額が押し付けられる。触れ合っていても、踏み込むことを許されていない俺ができるのはまだ、髪をそっと払うか、手の甲を重ねることくらいだ。
約束の10分は、とっくに過ぎている。
激しい雨の音の向こうで、隣の部屋へ帰りたくないという、彼女の震えるような呼吸だけが残っていた。
桜井 みおのプロフィールと全ストーリーは桜井 みおのページから確認できます。
